2011年7月6日水曜日

旅の終わりに。




今回のこの旅で、最も思い出に残ったのは
海で出逢ったひとりの男の子だった。

最初はよくある物売りか、家を見に来ないか?という
いつもの誘いかと思いきや・・彼はパーティーがあるから

良かったらおいでよ。とのこと。


パーティ???この真っ昼間に?
と怪しんでいる私を見て

耳を澄ましたら音楽が聞こえるでしょ?と彼は言った。


遠くを見れば、ホテルからずっと先に海岸沿いに
街中の人達が集まって踊ったりしてる。

なんとそれまで知らなかったのだけど

柵も何も無い同じ海岸なのに
彼らは砂浜のある境から、”こっち側”には入れないらしい・・


今回の旅で、旅行者が海岸のその”境界線”で
子供達にホットドッグや食べ物を渡している姿を
私も何度も目にした。

旅仲間の1人は、その光景をセキュリティに注意され
食べ物をどうした?と問いただされたことに激怒し


”今日1日、何も食べていない子供に
食べ物を与えることがなぜいけない事なのか?”と

訴えていた。


私はここに住む彼らの生活に興味があり
そのパーティーに行ってみたら、みんな家族のように

音楽を奏で、笑い、踊り、時間を楽しむ
たくさんの人達に出逢った


私は彼に聞いてみた


”あなたは、この国が好き・・?”


答えは即答でYesだった


”ここはとても豊かな場所ではないし、物もなく
仕事やお金を稼ぐ事は更に厳しい

でも、僕はこの自然とここに住む人達が大好きで
みんな家族のようにお互いの事を思いやる

小さな街の中、助け合って生きてるんだ ”


実際彼の仕事は、その海岸沿いの”境界線”で観光客に
タバコやお酒を販売しているらしい

その状況は想像以上に厳しく、何日も集客がなく
ただ砂浜で待ち続ける日もざらにあるという。


パーティを楽しんだ後、彼と最終日にもう一度
この海岸で会う事を約束して別れた・・


私はその日の夜、旅仲間からも
この国の生活状況の厳しさと同時に

人の温かさや優しさを何度も耳にした。



帰国する日の朝、時間通りに彼はいつもの境界線で

私達を待っていた。



彼は私に最後の最後まで
タバコやお酒など仕事の話しをする事がなく・・

ただ1通の手紙を渡され、これをカナダに着いたら
ポストに入れて送って欲しいと頼まれた。


彼はこの街でたくさんのカナダ人と出逢い、
友達ができこの手紙は、その大切な人に宛てた

手紙なのだろうとすぐわかった


いつか自分も、カナダへ行きたい
そう言う彼の目はとても希望に溢れて見えた。


それと、もうひとつお願いがあると。


”次にもしこの街を訪れる事があったらいらない
洋服を援助してくれないかな?”


私はとても驚いた。


彼が言うには、ここではお金を稼ぐ事も厳しいけれど
それ以上に物資を手に入れる事はもっと難しい


僕たちには沢山の家族や兄弟がいる

なのでもし覚えていてくれたら、その時は
どうかお願いと・・


帰れば捨てる程洋服や靴などあるのに・・と
思いながら彼の大切な手紙を預かり

別れの挨拶をして

またいつか、この街を訪れたいと強く思った。






で最後に・・

バスの中で見かけた、この光景


子供がめっちゃ豚たたいて調教してる図

生きるってサバイバルだー。苦笑


この旅で出逢った人達と感じた想いを
私はきっと忘れない


Love Cuba♥


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